ベートーヴェンの交響曲というのは作曲他、音楽を勉強するものにとって、聖典ともいえるべき楽曲で、音大の楽曲分析の授業などでも必ずといっていいほど取り上げられるものです。
音楽の基本的な構成、和声の使い方、メロディの扱い方。。それら全てにおいてとても勉強になる楽曲なのです。
そして、それを事細かに分析する事はとても大変なのです。
(アレンジをする場合は、分析と同時に、よほどその曲の事を勉強し、きちんと理解しなくては出来るものではありません。これほどのクオリティのアレンジとなればなおさらです)
リストというのはどちらかというとその時代では革新的な曲を書いていた方で、常に新しい自分の道を自分で作り上げて行く。。そんなイメージがありました。
ところが、音楽の教科書とも言えるべきベートーヴェンの交響曲、それも全9曲※1 をピアノ用にアレンジしていた事をこの曲を通してその時知り、常にハデで演奏会をバンバン開き、天才的な才能そのままに新しい楽曲を作っていた。。というリストのイメージがこれでガラリと変わりました。
常に前を見ながらも、しっかりと古い時代の楽曲の勉強をする努力もこれだけしていたからこそ、あれだけのすばらしい楽曲が書けたのだ。。と。
※2
人の才能をただうらやむ前に、自分もその人と同じだけの努力をしたか?…その初心をいつも思い起こさせてくれる楽曲です。
というところで音源です。詳しくはコメント欄にて注釈で書いてありますが、思うところがありましたので、直接のリンクはせずに、検索結果のページにリンクしてあります。※3
http://www.youtube.com/results?search_query=Liszt+Beethoven+Symphony+No.+5++op.67+Allegro+con+brio&search_type=&aq=f
とりあえず、上記のリンクは5番(いわゆる「運命」です。のだめのドラマでオープニング他に使われていた7番などの説明は注釈(コメント欄)※4 で)
色々な演奏や音源が出てくるかと思いますので、是非天才リストの影の努力の部分をこの曲で味わいながら聴いてみてください。
※ 上記にもありますが、注釈は長くなりそうでしたので、コメント欄に書きました
人は、天才というものを目の当たりにした時、こいつは元々自分とは天から与えられた才能が違うんだ、何もしていなくてもこの人はこれだけの事が出来てしまうんだ。。 そう思いがちではないでしょうか?
最初、同じように千秋を見ていた?峰が千秋を見直したのはどこだったでしょうか?
色々な場面、お話でそれらは見られたと思うのですが、個人的には4巻のLesson23、ニナ・ルッツ音楽祭の最後の話※ が好きです。
※ニナ・ルッツ音楽祭のオーケストラで周りのレベルの高さと千秋が完璧に指揮を振る様子に峰は落ち込むが、思い返してみると、千秋は自分よりはるかに努力もしていたのだという事を痛感して自分も練習に打ち込む。。というあらすじ。詳しくはコミックスを。
上記のお話の中の峰と同じように、自分もフランツ・リストに対し、最初は天からもらった才能があるからこそ…と誤解していましたが、この功績を残したのはその才能のおかげだけではなかったのだ。。と考え直したのです。
そして、そう思うようになったきっかけとなった曲があったのですが、その曲は
『 リスト編曲版 ベートーヴェン交響曲 』です。
というところで次回に続く。。
天才…というのはうらやましいですね。
名指揮者でありながら、ピアノを弾かせれば一流、その上ルックスもいい。。そんな千秋みたいな人現実にいないよ…とお思いですか?
ところが音楽家の中には本当にそんなすごい人が居るんですね。。
その中の1人、その名を 『フランツ・リスト』
1811年ハンガリー生まれの作曲家・ピアニストで、のだめの本編でも、千秋の卒業試験の曲として出てきた『 メフィスト・ワルツ1番 村の居酒屋での踊り 』@6巻 などの曲の作曲者として登場しました。(他にも8巻のマラドーナ・ピアノコンクールの課題曲の1つになった曲@鬼火 なども)
と、ここは小難しい音楽史ブログではありませんので、詳細は省きますが。。
リストというのは非常に美形であったそうで、女の子にモテモテだったようです(ケッ
さらには、史上最高とも誉れ高いピアノの腕前で、演奏会を開けばそりゃもう、ファンの女の子はキャーキャーで、さらには歴史にその曲が沢山残るほどの大作曲家でもあります(ケッ×2
まさに1巻で峰が千秋に対して思った感情そのままに、こんな才能に恵まれてるヤツなんてインチキだー!
と思いました。
記事No.0003へ続く
峰音のブログへようこそ!
のだめカンタービレのコミックスもついに最終巻ですね。。
峰龍太郎が出てきた第一巻の4話にあたる話
(峰初登場の話) を作っているところから
お手伝いさせていただいて、約10年になりました。
とても感慨深いです。
のだめカンタービレの世界はそれから
どんどん広がっていって、のだめがきっかけで
色々な音楽と出会い、はじめて知った曲が出来た人も
多かったのではないかと思います。
のだめのストーリーの中でも沢山の曲が出てきました。
でも、まだまだ魅力的な曲や楽しい曲、
音楽の楽しいエピソードはいっぱいあります!
のだめカンタービレのお話はこれでひとまず
終わりになってしまいますが、のだめカンタービレの
話を作る一環をお手伝いさせていただいた一員として
微力ながら、これからも音楽の楽しさを
何らかの形で伝え続けられたらいいな。。と思って
このブログをはじめました。
これから、末永くおつきあいいただければ幸いです。
峰音