ベートーヴェンの交響曲というのは作曲他、音楽を勉強するものにとって、聖典ともいえるべき楽曲で、音大の楽曲分析の授業などでも必ずといっていいほど取り上げられるものです。
音楽の基本的な構成、和声の使い方、メロディの扱い方。。それら全てにおいてとても勉強になる楽曲なのです。
そして、それを事細かに分析する事はとても大変なのです。
(アレンジをする場合は、分析と同時に、よほどその曲の事を勉強し、きちんと理解しなくては出来るものではありません。これほどのクオリティのアレンジとなればなおさらです)
リストというのはどちらかというとその時代では革新的な曲を書いていた方で、常に新しい自分の道を自分で作り上げて行く。。そんなイメージがありました。
ところが、音楽の教科書とも言えるべきベートーヴェンの交響曲、それも全9曲※1 をピアノ用にアレンジしていた事をこの曲を通してその時知り、常にハデで演奏会をバンバン開き、天才的な才能そのままに新しい楽曲を作っていた。。というリストのイメージがこれでガラリと変わりました。
常に前を見ながらも、しっかりと古い時代の楽曲の勉強をする努力もこれだけしていたからこそ、あれだけのすばらしい楽曲が書けたのだ。。と。
※2
人の才能をただうらやむ前に、自分もその人と同じだけの努力をしたか?…その初心をいつも思い起こさせてくれる楽曲です。
というところで音源です。詳しくはコメント欄にて注釈で書いてありますが、思うところがありましたので、直接のリンクはせずに、検索結果のページにリンクしてあります。※3
とりあえず、上記のリンクは5番(いわゆる「運命」です。のだめのドラマでオープニング他に使われていた7番などの説明は注釈(コメント欄)※4 で)
色々な演奏や音源が出てくるかと思いますので、是非天才リストの影の努力の部分をこの曲で味わいながら聴いてみてください。
※ 上記にもありますが、注釈は長くなりそうでしたので、コメント欄に書きました
One Comment
※1
9曲と言っても、POPSの楽曲とは長さなどが全然違うので、相当量です。平均的に交響曲の1曲というものは、4楽章~の構成をとっており、楽章というのは1つあたり15-20分程度の長さあるものがほとんどです。
今風に分かりやすく言うと、1人のアーティストの出したアルバム9枚分くらいの曲@大体100曲程度になりますかね を全て事細かに分析して覚えた…というくらいの量になります)
※2
歴史的に事細かく考えると、それ以外の部分も見えてきますが、自分はその楽譜と音から感じ取った直感的イメージ(前知識なしで感じ取ったもの)というものも好きというか大切にしたいと思っているスタンスで。。今回はそのようなところと思っていただければ幸いです。
※3
直接リンクに関する著作権関係などを調べていて、著作権事業者より、リンクする事に関しては問題ありません。。という確認はとれたのですが、確認をとってから直接音源を貼ろうとした時、ふと思いまして。。
クラシックの楽しみの一つに、同じ曲を色々な演奏家がそれぞれの解釈やそれぞれの演奏をしているものの違いを楽しむ。。というのもあるな。。と思いまして。
ここで、直接1つの音源にリンクを貼ってしまう事は、曲のイメージを固定してしまう事にもつながると思いまして。。
せっかくですから、その手前の状態にする事にしました。Youtubeなどでは、世界中からプロ以外でも自分で演奏しているものなどをUPしていたりと、色々面白い演奏などもありますので、是非この機会に様々な演奏を楽しんでみてください。
※4
ドラマでオープニングに使われていた曲は 「7番の1楽章」 の途中部分です。
ので、調べる場合は 「 Liszt Beethoven Symphony No7 1st Mvt 」 などと入れてみてください。
ちなみに、運命と違い、冒頭があのメロディではありません。演奏により異なりますが、1-3分後くらいに出てくる演奏が
多いかな・・と思います。
そのほか、Sオケが弾いていて放映になった箇所としては同じく7番の、4楽章の最後などがあります
あとは、有名なのは6番の「田園」 9番(いわゆる 第九 といわれるやつです)の「合唱付き」
3番 「英雄」 なんかがベートーベンの交響曲としては一般知名度が高いです。